近視

近視(近眼)

日本人は、高校生になると、半数以上が近視(近視または近視性乱視)になります。これには人種の影響がある、と言われます。(英国では以前まで、眼鏡をかけた人は、眼鏡が外れると正しく業務が遂行できない、との理由から警察官になれませんでした。日本では考えられないことですが、英国人が近視になる率は、日本よりずっと少ない。逆に老眼はずっと多い。)日本の学校では、毎年5月ころに視力検査を行います。裸眼視力が低下していると、ランクB、Cの評価を受けて、眼科を受診するように学校から指導されます。

裸眼で 1.0 の視標が見えない学童の割合は、現在では、高校生で7割、中学生で6割、小学生で3割に近づいています。30年前と比べて、1割近く悪化しています。近視とは、近くがよく見え、遠くが見えない眼ですが、使い勝手という方向から考えてみると、近くの物ばかり見ています、遠くを見ることはあまりありません、という日常を表しています。パソコン、スマートフォン、携帯ゲーム機ばかりではなく、学習塾ではタブレット端末、オンライン授業では、数時間、画面を見続ける、という生活が浸透し、これから先は、もっと割合が増えていくのではないか、と懸念されています。
子供の身体は成長途中ですので、近くを見つめる状態を続けると、眼は近視に傾いていきます。近視を予防する、近視の進行を遅くするには、勉強をしていても、目を休める、遠くを見る時間を設けるように努力してください。携帯ゲーム機は要注意です。治療として、夜間、眠っている間に、遠くを見ているような眼の状態をつくる点眼薬を処方することがあります。裸眼視力が落ちても、治療や努力で回復すれば、仮性近視と言われます。また、特殊な治療として、寝ているあいだだけ、特別なコンタクトレンズを装用する処方を行う医療機関もあります。黒板の文字が読めないときや、遠くが見にくくて困るときには眼鏡を処方します。(新しく登場した軸外収差抑制眼鏡は、全方向に累進加入度を持つ眼鏡で、近視の進行を抑制する効果が確認され、現在、日本眼科医会の補助を得て、多施設研究が始まっている段階にあります。)