眼瞼ヘルペス

まぶたのヘルペス

頭痛かしら、と額に痛みを感じた数日後にまぶたに赤いブツブツしたきわめて痛い皮膚発疹が出ます。ヘルペスウイルスが原因ですが、急性感染ではなく、 数十年前に感染したウイルスが急に活動を再開したものです。顔の右半分あるいは左半分だけに出現します。

現在では、優秀な抗ウイルス剤を内服することにより、2週間ほどで治癒します。眼科を受診しないで、皮膚科や内科で薬を処方されることもよくあります。

ところが、角膜にもウイルスが繁殖すると、充血、痛み、視力低下を起こします。角膜ウイルス感染症という怖い病気です。皮膚の症状とほぼ同時に発症する、角膜上皮を障害する上皮タイプと、遅れて角膜全層を障害する実質タイプに分けられ、治療が異なります。視力が低下するほどの角膜炎を起こすと、完全治癒までに数週間を要します。このため、皮膚科や内科の先生は、一度眼科でも診てもらってください、と受診を勧めます。ヘルペス発疹のあとに、目がかすむ、曇る、と感じたら、ただちに眼科を受診してください。