ボトックス注射 について  眼瞼痙攣 顔面痙攣 の 詳しい話

ボトックス注射について 詳しく説明します

ボトックス注射は、眼瞼痙攣(けいれん)と、片側顔面痙攣に対して施療するものですが、まずは、眼瞼痙攣について説明します。

こんな自覚症状があれば、眼瞼痙攣を疑います

 目がギュッギュッと閉じてしまう。正確に言うと、瞼の筋肉が自分の意思に反して、強く収縮してしまう症状です。瞼の皮膚の下には、眼輪筋という筋肉が存在し、この筋肉が収縮すると瞼が閉じ、弛緩すると瞼が開きます。収縮が強く、弛緩が弱いと、瞼の開いているすき間(瞼裂幅)が狭くなり、視界が狭まります。物がよく見えなかったり、歩いていてぶつかったり、日常生活が極めて不自由になります。

眼瞼痙攣とは、医学的に何が原因なのか

 瞼が強く収縮してしまう眼瞼痙攣ですが、医学的に、原因は瞼の筋肉にあるのではなく、眼輪筋の動き(収縮・弛緩)を制御する脳にある、とされています。神経学的には、ジストニアという疾患の範疇に入れられます。

軽い眼瞼痙攣 と 重い眼瞼痙攣

 目が重い、目のまわりがこわばる、まぶしい、目が痛い。これらの自覚症状は、眼瞼痙攣の軽い症状である場合があります。
 さらに進むと、まばたきがしずらい、目を閉じた方が楽になる、見ていると疲れる、と明らかに日常生活が不自由になります。
 重い眼瞼痙攣では、指で瞼を開かないと見えない、歩いていると物にぶつかるので外出が不安になる、という症状に苦しみます。

眼瞼痙攣 の 診断は

 眼科専門医の資格に加えて、神経眼科の臨床経験を持つ医師が正しく診断します。問診と、複数の指示をしたときの瞼の動きをみて、診断します。

眼瞼痙攣 の 治療は

 上下の眼瞼にボトックスを注射して、まぶたを開けやすい状態を作ります。これにより、まぶたの不愉快な自覚症状が改善します。眼瞼の筋肉を手術する方法もありますが、通常はボトックス注射が用いられます。

ボトックス注射は 眼瞼痙攣に 有効か

 眼瞼痙攣に対するボトックス注射は、日本では1998年から全国で広く使用されていますが、きわめて有効です。通常、良い効果は2ヶ月半ほど継続します。

どのくらいの間隔で ボトックスを注射するのか

 ボトックスを注射してから、1カ月を経過するまでの間が、もっとも効果が強く現れます。その後、効果は薄らいでいきます。2ヶ月半を過ぎると、まぶたに不自由な感覚が戻りますので、3カ月の間隔で注射を繰り返すことが多くみられます。

こんな症状があれば、片側顔面痙攣を疑います。

瞼がギュギュッと閉じて、物が見ずらくなる。会話中、対面している相手が、急に顔面が変な動きをするので、びっくりする。こういう症状が、顔面の右半分、または左半分に起きます。

片側顔面痙攣の程度について

程度が軽ければ、ときに気になるくらいで、ごまかせます。しかし、症状が強くなってくると、頻度、顔面の変な動きが増大します。対処しなければ、だんだん困ったことになるな、と不安になります。

片側顔面痙攣は何が原因なのか

顔面の筋肉は、顔面神経からの命令(電気刺激)で動きます。顔面神経は、上は額から、まぶた、頬、下は唇、首筋まで各箇所の筋肉に枝分かれした神経を送って接合しています。顔面神経は、耳たぶの後ろ下の部位で、頭蓋骨の中へと入り、脳幹にある顔面神経核へとつながります。この、脳幹から顔面神経がまとまった束として出る部分で、力学的な刺激(コツコツと当たる)を受けると、脳が命令を出していないのに、神経が勝手に筋肉に命令を送る現象が起きます。通常、細い動脈が顔面神経に当たって、顔面痙攣が起こることが多くみられます。

片側顔面痙攣の治療は、本来は脳神経外科手術です。

従いまして、顔面神経に当たっている細い動脈を神経から遠ざければ、治ります。すなわち、頭蓋骨の内側で、顔面神経と細い動脈を引き離す手術を脳神経外科で受ければ治るわけです。

60歳よりも若い方であれば、私は初診のときに、脳神経外科手術をお勧めします。手術の決断がつかなければ、しばらくボトックス注射で対処することは正解です。先にボトックス注射をしたから、手術に悪い影響が出る、ということはありません。70歳以上の方は、加齢を考慮すると、手術ではなく、ボトックス注射を選択することも正解です。60歳から70歳のあいだにいる方は、ご本人の考えで、手術あるいはボトックス注射のどちらかを優先すればよい、と私は考えます。

ボトックス注射を検討される方は

私は5800回ほどのボトックス注射経験を持っていますので、相談を希望される方は、先ずは、当院のボトックス専用ホ-ムペ-ジに進んで、内容をよくお読みになり、お電話ください。(こちらをクリックして進んでください。)